葉山通信
2008年8月・記

 この夏パリ・オペラ座バレエ学校のバレエ教師、ベルトラン・バレーナ先生が来日され、東京・田町にあるスタジオでバレエ教師の為の講習会が開かれました。
 私もさっそく編集さんと一緒におじゃまして一日見学させていただきました。「スタジオ アーキタンツ」はとても活気のあるおしゃれな空間で、教室はバレエ教師を志す若い男女の熱いエネルギーで一杯になっていました。(熱気でめまいがするくらい!)
 バレーナ先生は気さくな方で、パワフルだけど同時にソフトな雰囲気も持った先生。「レッスンをする子供たちの指導に大切なのは彼らがレッスンを楽しむようにすること、バレエを心から愛することです」と、何度も繰り返し話されるのが印象的で、先生の子供たちへの愛情がひしひしと伝わってきます。
 実は偶然にも2年ほど前にパリのオペラ座バレエ学校を取材(本誌3、4号参照)させていただいていた折、5年生男子のクラスを受け持っているバレーナ先生のレッスンを見学していたのです。10歳前後の可愛い男の子たちの真摯なレッスン風景に心打たれた事が懐かしく思い出されました。
 先生は片言の日本語も交えて終始かなり集中した様子で、皆さん一言ももらすまいと熱心にメモをとったり、授業の最後には沢山の質問が飛びかったりと、あっという間に予定の一時間半がすぎてしまいました。
 数日おいて、子供たちの為の4日間ワークショップも一日だけ見学させていただくことができました。
 7歳〜12、13歳の可愛い子供たちが一生懸命にバーにむかう姿は、いつ見ても本当に感動させられます。なかには際だった才能の片鱗を示す子供たちもいたようで、先生の視線をしっかりととらえていましたよ。
 数年後にはあの子供たちが、どんな風に成長した姿を見せてくれるのかと思うと本当に楽しみです。
 レッスン後、バレーナ先生とまたパリでお会いすることを期待してお礼を述べ、この熱くてエネルギッシュなスタジオを後にしました。(あー、もっと見学していたかった!)

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